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の/だ/め/カ/ン/タ/ー/ビ/レ、他の二次創作・二次小説の館です。 ご不快な方、ご理解頂けない方は、ご遠慮下さい。 かなりな、ムラッ気がありますので、更新はまちまちです・・・(爆)
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はい、更新ですよ~。

モンモンのだめちゃんではなく、今日は真一くん視点でお話が進みます。

ミーナサイドもちょっとしたことが動き出す様子・・・。


楽しんでいただけると嬉しいです。

では、続きからドウゾvv



12.pesante(重々しく・・・)

パリでのリサイタルも、無事に成功で終わらせた。
今日は、久しぶりに留学した音楽院の恩師のおうちにお邪魔して、レッスンを受けることとなっていた。

「うん、素晴らしい。・・・特に注意する箇所もないね。」
「ありがとうござます。」

向かい合っていたピアノから視線を先生に移し、集中力を少し散らした。
ふっーとため息を吐いて、譜面台に乗せた楽譜をパラパラと捲る。

「でも、ミーナ・・・。なんか、手に怪我してるかい?」
「えっ?そんなこと無いですけど・・・。」
「う~ん、気のせいだったらいいんだけど、何か、右手の親指のタッチが甘いように聞こえたんだよね・・・。」
「親指ですか?」
「うん、その指を庇うように演奏してないか?」

そうなのだろうか?
右手に違和感を自覚してはいない。

「ま、少し癖が着いてしまっただけかもしれないし。もう一度ここの部分から弾いて見て。」
「はい、わかりました。」

そう言われた後だから、少し気にして演奏をしていく。
演奏も半ばを過ぎたあたりだった。

「・・痛っ!」
「?!ミーナ?どうした?」

ちょうど、親指を鍵盤に置きタッチした瞬間だった。
ピリッという電気通ったような痛みが走る。
右手首を押さえつつ、手のひらを閉じたり開いたりをする。
先ほどではないが、少しピリピリした感じが残る。
先生は、少し離れたところに座っていたが、急に声を上げて演奏を止めてしまった私の近くに様子を見に来ていた。

「大丈夫かい?痛む?」
「・・・はい、少し。」
「怪我したわけじゃないんだね?」
「はい、そんな事ありません。」

こないだのリサイタルも何も問題なかった。
でも、指摘されてから考えてみると、随分前からたまに痛みを感じることがあったかもしれない・・・。

「一度、医者に行った方が良いかもしれないねぇ。」
「お医者様ですか?」

ちょうどその時だった。

「センセー。こんにちは~、お邪魔しま~す。」
「あれっ、もうそんな時間か。」

次の生徒さんだろうか、勝手しったるなのだろう、パタパタと廊下を歩く音が聞こえる。
そして、ピアノが置かれた練習室のドアが開かれた。

「先生?あっ、居たいた。・・・あれっ、ミーナ!」
「メリー?今日は時間通りだねぇ。」
「・・・メリー。」

数日前に再会したばかりの、メリーが部屋に入って来たのだった。


* * * *


「折原!やるぞ。」
「は~い・・・。」

コンマスのいうとおり、オケの実力を見るために演奏させた『英雄』。
まだまだ荒削りのところも多いにしては、よくまとまった演奏だった。
で、問題はこのピアニストだ。

「譜読みしてきただろうな?」
「うっ、・・・い、イチオウ・・・。」
「なんだその一応って・・・。」

初見もこないだオケの演奏のあと、帰ろうとする折原を捕まえて演奏させて見たところ、てんでダメ・・・。
なら、譜読みしてくればと、簡単な方の曲の譜面を渡しておいた。

「ほらっ、最初から演れ。」
「は、ハイッ!」

で、始まった音楽・・・。
コイツ・・・。
やっぱり似てるな・・・。
感性のピアニストか。

「どうですか?」
「間違え過ぎだ!」
「ヒィッ!」
「音増やすな!」
「ギャッ!」
「この音楽の解釈をどう捉えてるんだ!ふざけんな!!」

何か、久しぶりに怒鳴った気がする・・・。
まぁ、皆無になったわけじゃないが、日々俺の予想を超えた成長を続ける彼女に対しては、近頃発していなかった言葉が並ぶ。

「それで、お前はコンチェルトするつもりなのか?」
「・・・死ぬ気でガンバリマス・・・。」
「・・・やる気だけは認めてやる。」

本番のピアノコンチェルト第3番の楽譜を渡す。
それをパラパラ見ながら、折原はしかめっ面してやがるし。

「これ、聞いたことあるのか?」
「あ、はい。」
「誰の演奏の?」
「えっと、孫ルイと千秋先輩がやったのを聞いたことがあります。」
「・・・知ってるのか?」
「もちろんです!だから演りたくて、裕也脅して・・・って、あっ!」

慌てて口を押さえたところで、全部聞こえた後だ・・・。
所詮そんなところだろうなと思っていた。
しかし、脅されただけであのコンマス並びに学校側が認めるのだろうか・・・。
これは、学園長にも話を聞く必要がありそうだな・・・。

「まぁ、いい。最初からやってみろ。」
「はい!」

ピアノに向かった折原は、ふっーと息を吐いたあと、鍵盤に手を乗せた。


・・・その仕草も、あの彼女にそっくりだった・・・











真一くんが引き受けちゃった理由は、面白みを見つけてしまったから見たいデスネェ。
青池君コンマスのオケは、どうやらR☆Sオケではなく、Aオケようでしたね。

でも、学生相手のコンチェルトなんて初めてだから、きっと粘着質にやりまくるでしょう、千秋さんなら・・・。


で、オリキャラみづきさんにも色々何かがあるようですよ・・・?

続きをお楽しみにお待ち下さい。


 

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無題
前回は寒いギャグにお付き合いいただいてありがとうございました。
そうそうのだめちゃんタイプのピアニストはいないかとは思ったのですが、いたのですね。
彼女がどう化けていくのか楽しみです。
二つの流れが一つになって新たな流れができていく。指揮者とオーケストラ、真一くんとのだめちゃん、このお話の大切な部分であるかと思います。
ここを丁寧に書いてくださってうれしく思いますよ。
続きを楽しみにまっています。
まぽ 2010/04/05(Mon)12:52:35 編集
Re:無題
またのコメント&お越しいただきましてありがとうございます。

いろんなところにつながりがあるのです。
しかも、それは「音楽」を通して・・・。
そこらへんをうまく書いていけるといいなぁと考えておりますが、
何分、まだまだ精進中なのんのんですので、どこまで書けるかどうか謎な部分が多いですが・・・。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

では、またのお越しをお待ちしております。
のんのん  【2010/04/11 13:21】
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