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実家から帰還いたしました!
楽団の練習も本格化して、
土日はばぁばんちに子供を預けているので
必然的に更新できなくなりそうです・・・
いやでも亀なのに・・・。
ではでは、本日は2作品UPできるかな?
昨日はメンテナンスに引っかかりUPできなかったので・・・。
では続きからドウゾvv
36.プロローグ
「真一くーん!・・・あっ・・・」
寝室にいる、真一くんを見たら、携帯を手に誰かと電話中デシタ。
まずいまずい・・・。
のだめが日本に居ることは一部の人間しか知らないことですし・・・。
でも・・・、やっぱり皆に早く会いたいです。
ピアノのある部屋に戻って、ピアノ椅子に腰を掛けた。
「悪い。どうした?」
「終わりました?電話。」
「ああ。」
「時間大丈夫ですか?」
そう言うと、真一くんは時計を見た。
今日は午後からリハのはずです。
そろそろ出ないと間に合わなくなりますよ?
「そろそろ行くかな。」
「ん、わかりました。」
「今日はどうするの?」
「征子ママと一緒にここでピアノの練習です。」
「無理するなよ。」
「ワカッテマスよ。」
ピアノの蓋を開けて、鍵盤に指を落とす。
奏でるは、「悲愴」・・・
「やっと、悲惨じゃなくなったな。」
「ムゥ、ヒドイ!最初から悲愴ですよ!」
「嘘付け!最初は好き勝手デタラメに弾いてたじゃねぇか!」
しょうがないですよ、あの頃ののだめは楽譜苦手でしたし。
そうブツブツ文句言って、唇を尖らせた。
そして、今度のコンチェルトの楽譜を手に掛ける。
その手に、手が重なる。
顔の前にも影が重なっていた・・・。
尖らせた唇に、キスを落とす。
元に戻って、恵の顔を見ると真っ赤になっていた。
いつまでたっても、この反応には参る。
ちょうど座ったままの恵はこちらを仰ぎ見るように上目使いで見つめていた。
「・・・先輩が、・・・真一くんが見つけてくれたんですよね。この音・・・。」
「そうだな・・・。前から音だけは良かったからな。」
「音だけですか?」
「他は、変態で、人並みの生活のできない人間だったろ。」
あの最悪の出会いから、まさかこんな展開になるなんて誰が予想できただろうか。
でも、恵の言うとおり、俺は音に、この音に惹かれたんだ。
きっと、あの出会いの日に・・・。
そして、こいつと出会うことは運命だったんだと今は感じる。
「じゃぁ、行って来るから。」
「気をつけて下さいね。」
「ああ・・・。」
立ち上がった恵の身体を抱きしめた。
そして、栗色の髪に鼻をもぐらせる。すぅーっと深呼吸をした。
恵は、相変わらず『良いにおい。』なんて変態発言している。
・・・まぁ、俺も変態だな・・・やってること同じだし・・・。
「・・・お熱いことねぇ~。」
「!ギャボッ?」
「母さん!!?」
「ああ、いいわよ~。出掛けるとき声掛けてね真一。」
そういって、ヒラヒラ手を振って部屋を出て行く母さんを二人して呆然と見送った。
・・・なんで、入れたんだ?・・・あっ、そうか昨日スペアキー渡しておいたんだ・・・。
「真一くん?」
「絶対ネタにされるな。」
「ですねぇ。」
「・・・行って来るわ。」
「はい、気をつけて。」
ドア先まで追いかけてきた恵の頭をポンと撫ぜ、部屋を出た。
そのままエレベーターホールへ歩いていくと、ホールに設置されたソファーにその人は居た。
「あらっ?もういいの?」
「・・・ああ。」
「今度からちゃんとチャイム鳴らすようにするわね?」
「・・・どっちでもいい・・・。」
「もうっ!わざとじゃないのよ!で、今日は何時まで?」
「少し遅くなりそうだから、夕飯まで頼んで良い?」
わかったわ、ならあの店に一緒に行って来ようと話す母さんに、程ほどにしてくれよ。呟く。
到着したエレベーターに乗り込み、母さんに送られて、ドアは閉まった。
「・・・じゃぁ、今日はココまで!明日は次の楽章から合奏するから。以上!」
「「「お疲れ様でした~!」」」
所々で、深いため息が聞こえる。
悪かったな、どうせ粘着質だよ。
初期メンバーは慣れているとはいえ、顔は土気色をしていた。
新参メンバーに至っては、もうすでに生きてるのか死んでいるのかさえもわからない状態ってところだろうな。
指揮台の上を片付けながら、携帯の電源を入れる。
時刻を確認したら、8時を丁度迎える辺りだった。
きっと、夕飯を食べに行って、ホテルに帰ってきている頃だろうか?
マナーモードにしていた携帯が震えた。
誰からだ?と携帯を開くと・・・。
峰からかよ・・・なんで目の前にいるのに・・・。
峰を見ると、ウィンクをしてきやがった。
渋々メールを開いて見て、なんでか理由はわかった。
確かに、ここで話できる内容じゃないな・・・。
わかったと完結にメールを打ち送信。一足先にリハ室を出る。
そして、そのまま俺は大学を後にした。
メールを開いて再度さっきの峰からのメールを開く。
『とりあえず、のだめに会わせろ!』というので、俺は待ち合わせ場所で二人が来るのを待っていた。
そして、二人と会えたのは、練習が終わってから1時間後だった。
どうやら、真澄をまくのに時間が掛かったらしい・・・。
うまくまけたのか?と聞くと、たぶん?なんて曖昧な答えしか帰ってこないし・・・。
とりあえず、目的の場所に向かって三人で歩き始めた。
そして、着いたのは、
「もしもし?俺だけど・・・」
『アヘー、もう一度お願いします。』
「オイッ・・・。今何してた?」
『えと、征子ママ帰ったので、お風呂入ろうとバスタブにお湯張り中ですケド?』
「体調は大丈夫か?出掛けてたんだろ?着替えてないよな?」
『体調は大丈夫ですよ?とりあえず、出掛けたままの格好ですけど?今日は、中華でした。』
「なら、下に下りて来れるか?」
わかりました!っていう恵とも電話を切る。
そして、振り返ると居るはずの無い人が居た。離れて電話始めたはずなのに・・・。
「やっぱり、桃色かしら?」
「ターニャの言ってた孔雀ってこの事か?」
「何してんだー!」
近くにあった峰の頭に拳骨を落とす。
俺は、ロビーに設置されたソファーに座った。
頭を擦りながらの峰と、お気の毒様と肩を叩く清良は、目の前のソファーに座っていた。
しばらくすると、パタパタと小走りの音が聞こえてきた。
峰たちが座ったソファーの後ろ辺りに、キョロキョロと誰かを探していた。
「恵!」
「あっ、居た!どしたんです?真一くん。」
「恵?」
「のだめちゃ~~ん!久しぶり!」
思わず名前で呼んだ俺と、『恵って誰だ?』って顔している峰。
のだめを見つけて抱きつく清良。皆がなんで居るのと固まる恵。
「ちょっ、ちょっと!真一くん!」
「・・・あ?なんだ?」
するっと抜けた恵は俺の近くに来て、コソコソ耳打ちするように話してきていた。
「平気なんですか?ヒミツなんでしょ?」
「ああ、運営上しょうがないんだ。ジジィも了承してるから大丈夫だよ。」
「ソナンデスカ?最初は皆に内緒って言ってたのに?」
「色々問題があってな・・・。いいから気にするな。」
「なら、ヨカッタです☆お待たせしました~!久しぶりですねぇ~二人とも!!」
くるりと翻って二人の下へ戻っていった恵は、キャキャッと笑顔で騒いでいた。
その様子を俺は、ただ眺めていた。
「おい、千秋顔緩んでるぞ。」
「あ?」
「やっぱり、孔雀か?」
「孔雀じゃねぇよ・・・。ターニャめ・・・。」
一端の情報網の一つに化してやがるしターニャまでもが・・・。
峰の視線を逃れるように、ホテルの入り口辺りを見ると、植樹の間に見覚えのある・・・
「なぁ、あれ。」
「・・・なんだ?」
俺が指差す先を見た峰が叫んだ。
「真澄ちゃん!!」
「ギャボ?真澄ちゃん?」
「あっ!ホントだ!っやば、コッチ走ってくるよ!」
やっぱり見覚えのあるアフロヘアーを弾ませながら走ってきていた。
「千秋さまーーーーーー!!!!」
「ホントです!真一くん逃げて!!」
「ちょっと邪魔すんじゃないわよ。このひょっとこ娘!」
ギャーギャー、案の定騒ぎ始めるし。
そろそろ人の目も集め始めている。
「うるさい!ほら、こっち来い。とりあえず落ち着け。」
「うきゃぁ!」
「お前等も座れとりあえず。」
手を引っ張り、俺の隣に恵を座らせた。
真澄は俺の右側の席に陣取り、峰と清良は、目の前の元の席に戻った。
「なんで、あんたがココに居るのよ!!」
「ヒミツです~~~~!」
「キッーーーーー!ちょっと千秋様に近づくんじゃないわよ!」
どうすんの千秋君?と清良が目で訴えてくるし・・・。
しょうがないだろ・・・。
結局、峰たちに話した通り、今回のソリストは恵だと伝えた。
すると、さっきまで喧嘩していた二人は、わぁーーーんと泣き始めて抱き合ってるし・・・。
相変わらず騒がしい奴等だ。
「ほらっ、恵もとりあえず座れ。」
「「恵?」」
「やっぱり、名前で呼んでんだな?俺は嬉しいぜ千秋!」
やっぱり、いつもの呼び方が出るものなんだと実感。
『照れますねぇ』なんて、顔を赤くする恵の頭をコツンと小突いた。
「やっぱり、桃色よね。」
「孔雀だな。」
「真澄、悲しいですわ。」
ニヤニヤする峰と清良。ヨヨ・・・と目端をおさえる真澄。
フランスでも、気を張って外では名前呼ばないようにしていたのに・・・。
日本に来て気が緩んだらしい。
「あっ、そうだ。のだめちゃん。ちょっといい?」
「?なんですか清良さん。」
「ちょっと借りるわね。」
ウィンクをして席を離れた清良は、のだめをつれて別場所へ移動しようとしていた。
「どこいくんだよ?」
「女同士の話しよ!」
「なら、私も!」
「真澄ちゃんも、い・ち・お・う男の子だから、ダメ!」
そうだ、真澄には言ってないんだったな。
気を回してくれた清良に感謝した。
清良さんに連れられて、他のメンバーより少し離れたソファーに腰をつけた。
「あのね、聞いたんだ。千秋君から。」
「?何をデス?」
「妊娠・・・、してるんでしょ?」
「ギャボン!そこまで話してるんですか?」
「大丈夫よ、知ってるのは私と龍だけだから。」
「そです・・・か。」
「ほら、本番とか舞台上で何かあっても、全部が全部フォローできるわけじゃないからね指揮者は。その点私や龍や自由に動けるし。」
だから、頼ってねと言われる。
そうか、そうですよね。色々真一くんは考えてくれてるんだ。
その心遣いに心の中がホコホコした。
一呼吸つき落ち着いたところで、思い出しました!
「入籍オメデトゴザイマス!!」
「ありがとう。なんかやっぱり照れるね。こういうの・・・。」
そう言って微笑む清良の顔は輝いて見えて、幸せに満ち足りた顔をしていた。
やっぱり、いいなぁと思ってしまう。
「何がいいなぁなの?」
「ハギャッ!声に出てました?」
「ばっちり☆」
「えっとですね。」
ん~、真一くんには聞けないし・・・。清良さんになら、話してもいいですかね?
「えとですね。真一くん、全然その辺の話してくれなくて・・・。」
「その辺って結婚とか?」
「はい。」
「ん~・・・」
「いやっ!気にしないで下さい!今すんごく幸せだから。平気なんですよ!」
そうだ、ここに二人の子供がココに居るんですから。
そう思ってお腹を擦る。
それだけで幸せなのだ。そう自分に言い聞かせる。
「えっとね、詳しいことは私からは言えないんだけど・・・。」
「えっ?」
「・・・千秋君を信じてれば大丈夫だと思うよ。きっと。」
「ウキャ?」
「ほらっ、とりあえずは、今度の公演を成功させるだけでしょう?」
ねっ?と首を傾げる清良に、モチロンです!と答える。
音大時代にあこがれていた、あの輪の中にしかも、ピアニストおして入れるのだ。
ムン!これは、気合を入れなおして頑張らなくちゃ!
「今度、コンミスさんとも音あわせしておきたいですねぇ。」
「そうだね!そうしよ!」
「ウキュキュッ!楽しみです☆」
二人して、元のソファーへニコニコ話しながら戻る。
そして、真一くん他メンバーに向かって宣言デス!!
「さぁ!素晴らしい音楽にしましょうね真一くん!!」
がふぅ~、昨日UPしようとして、
忍者ブログのメンテナンスに引っかかり、
データが消失しました(泣)
というわけで、本日UPです。
やっぱりバレマシタね。
しかもドタバタです。
やっぱり真澄ちゃんはこうでなくちゃ!
ではでは、お付き合いいただきましてありがとうございました。
コメントよろしくお願いします!渇望中です!!
引き続きよろしくお願いします!