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朝4:25・・・
おはようございます。
何でこの時間に起きてるかって?
寝てないんですよvv←っておい!って突っ込み期待?
わぁ~、休み入るといつもこんな感じなんですよねぇ~・・・。
というわけで、更新しますよ。サクサクッと!
今日はまとめて2作品づつ更新しちゃおうかなぁと考え中!
では、続きからドウゾvv
2.
自分に与えられた部屋は、真一様の部屋の隣の少々狭い1部屋。
セーラー服を脱ぎ、仕事着へ着替える。
このまま秋葉原なんかへ行ったら、きっとオタクたちの餌食になるような、ミニスカート&フリルエプロン。
誰の趣味かって?そんなのは知りません。
私がこのメイドという職業を始めて、今年で3年目。
私が5歳の頃、両親が不慮の事故で他界。
弟とともに施設へ預けられた。
しばらくして、年齢の若い弟は、子どもの出来ない夫婦の養子という形で、
施設を去っていった。
私は、結局売れ残り?なんだろうか。小中学校卒業までその施設で過ごした。
中学卒業つまりは義務教育終了とともに施設は卒業がルール。
そこで私が見つけなければならないのは、
「住み込みできる仕事」「ついでに高校生なれるかな?」ということ。
その両方を備えていたのが、この三善家でのメイド。
最初、面接でこの家に来たとき、なぜか由比子様に気に入られ、採用。
なんでも、いままでの歴代のメイドを辞めさせてきたのは、由比子様らしく、その由比子様が気に入ったなら、
ということで即日から、メイドの仕事に就かせてもらった。
ついでに高校生というのも、「学業は大事だ!」という旦那様の一言により、援助で通わせていただける事になった。
しかし、不器用なのだめ。何やらせても何にもデキマセン・・・。
ただ、ピアノ。ピアノだけは家族の方々から気に入られていました。
施設の中にある小さいピアノで独学で学んだものだから、人になんて聞かせられないと思っていたけど。
この家の方々は、大変音楽が好きなよう。
もうお亡くなりになった大旦那様が家の中にサロンを作り、色々な楽器まで所蔵されているらしい。
たまたま、ピアノが目に入り、弾いても?と聞いたら、是非聞きたいと言われ、演奏。
現在だと、お手伝いの千代さんのオテツダイ兼おかかえピアニスト兼メイドみたいな感じ。
で、これまでに真一様が話しに出てこないのには理由がありマス。
真一様がこのお宅へ顔を見せたのは、つい1ヶ月前のこと。
4月。高校3年生を迎えた始業式の日。
「ねぇねぇ。聞いた?うちのクラスの担任。新任の先生だってよぉ~!」
「確か、帰国子女のエリートだとか先生達が騒いでたよね?」
「さっき、職員室行ったら、見ちゃったvvカッコよかったー!絶対惚れるぅ~!!」
3-Aのクラス。クラス発表が終わり、自分の出席番号の席へ腰を下ろす。
今年もマキちゃん、レイナちゃんと同じ。
クラスへ入ると、担任の話で皆が色めき立っていた。
「なんか、かっこいいみたいだねぇ。高校最後だし、よかった~!」
「去年が最悪だったんだよ。松田先生!あのセクハラ教師!!」
「もういいじゃない、今年別の高校に飛ばされたみたいだし。」
ああ、松田先生・・・。確か生徒に手を出して、今年から隣の高校へ転任だった。
ま、別にのだめには何の害もなかったから良かったけど。
春休み何処行ってたの~?なんてありふれた会話をマキちゃん達としていると、
教室のドアが開いた。
そして、入ってきた長身の男性。
教壇へ立ち、クラスを見渡した。いつの間にか教室はしんと静かになっている。
「今年、この3-Aの担任になった、千秋真一だ。教科は数学。よろしく」
そういったあと、黒板に自分の名前を書いた。
手についたチョークの粉をはたきながらもう一度クラスを見渡し。
「じゃぁ、HR始めるぞ。出欠を取るから、いたら返事して。」
そういって、生徒の名前を読み上げていく。
何人か呼んでいく、その声を聞きながら、自分は全く動けなくなっていた。そして、
「野田恵」
返事!と思ったけど、出てこない。だって、目の前にいる麗しい姿。
「惚れるぅ~」というのが分かる。今私、たぶん恋に落ちた。
「野田恵いないのか?」
「ぎゃっ、あっ、ハイ!ハイ居ます。」
「居るなら返事しろっていっただろ。まぁいい次・・・」
そういって、出欠確認を続ける。その間、前の席に座ったマキちゃんが
「んったく、何してんのよのだめ。・・・ってあんた、なに赤い顔してんのよ!熱?」
「ウキュッ!違いますよ。大丈夫です!」
コソコソ話して、何とかマキちゃんを前を向くようにした。
顔が赤い・・・。だってそれは、恋に落ちたから。
私はHR中。ずっと千秋先生の顔を見続けていた。
その日は、始業式ということもあり、このHRだけで今日の授業は終了。
千秋先生は、そそくさと教室を後にしていってしまった。
どうやら、浮き足立つ女子生徒たちに捕まる前に逃げたっていうのが正しいみたい。
のだめはというとHRが終わっても、しばらく席を立てなかった。
「どうしたののだめ?あっ、もしかして千秋先生に惚れた~?」
「ギャハーー!!何言ってんですか!・・・でも、そうかも知れません・・・」
「えっ、マジ?のだめが異性に興味持つなんて初めてじゃない?珍しいー。」
「まぁ、わかるけどね。あのルックスだし。私も名前呼ばれて少しドキドキしちゃったぁ~」
のだめの席近くで、マキちゃんとレイナちゃんが話していた。
「さっ、のだめ帰ろう。早く終わったし、どっかで御飯食べて帰ろうよ!」
「あっ、ゴメンなさい!のだめ用事があるので、行けません。」
「ん?待ち合わせ。」
「あっ、いえ、少し買い物を頼まれまして・・・」
今朝、学校へ向かう前。
ダイニングへ居る征子様へ声をかけてから出かけようとした時だ。
「ああ、今日からなんだけど私の息子もこちらにお世話になるの。のだめちゃんよろしくね?」
「エト・・・真一様?でしたっけ?」
「そうそう、こないだまでパリに留学してたんだけど。こっちで仕事するらしくて帰ってくるらしいのよ。」
「はい、わかりました。」
「で、今日お祝いするから、のだめちゃん帰り早かったわよね?お使い頼んでもいい?」
「はい、何なりと!」
「ありがとう。このメモの材料を買ってきてくれない?今日はお祝いするから。」
「真一様のご帰国のお祝いですか?」
「そうそう。のだめちゃんも参加してね。」
「イエ!ご家族皆様で楽しまれた方が良いですし、ご遠慮させて頂きます。」
「いいのよ!私たちにとっては、のだめちゃんも「家族の一員」なのよ!」
この家に来て、本当によかったなぁ・・・とこの3年間ずっと感謝しっぱなし。
施設にいる間は、周りの大人は「かわいそう」「不憫」という言葉しか掛けてくれなかった。
でも、ここの人たちは、私を「家族」として迎え入れてくれている。
何もできないけど、力だけはあります!だから、お使いどんなに重いものでもがんばります!っていって出かけてきた。
軽い気持ちで、自分の生い立ちとか今仕事をしながら高校生やってます!っていう会話をするのに気が引けてしまう。
結果、目の前に居る親友にすら、のだめが「メイド」をやっていることは知らせていない。
だから、今日のお使いもなんとなく、「自分の買い物があるから」という理由で逃げてきた。
そして、征子様が書かれたメモを見ながら、目的の物を買い集め、三善家へ帰宅した。
はい、一旦長くなりそうなので区切ります!
続けて更新しますよ。
お付き合いいただけますようよろしくお願いします☆