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の/だ/め/カ/ン/タ/ー/ビ/レ、他の二次創作・二次小説の館です。 ご不快な方、ご理解頂けない方は、ご遠慮下さい。 かなりな、ムラッ気がありますので、更新はまちまちです・・・(爆)
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うひゃぁ~、やばい。

このままいったら50の大台のっちゃう?

その前に終われるようガンバリマス☆

さてさて、演奏会もアンコールを残すのみです。

ここらで、いままで布石をおいてきたもの全部を披露していきますよvv

では、続きからドウゾvv

47.アインザッツ

恵の衣装。
オフホワイトのドレス。
サロン・ド・ヨーコ製。

ある日俺の携帯へ洋子さんから電話があった。

『恵の衣装を作りたい』と。

期間がないから、今回は・・・と言おうとしたところ、
もうほとんどできていると言う。
何でだ?と思うと話始めた。

『私の夢』なのだと。

それを聞いて俺は、ただその夢を叶えさせてあげたいと思った。
それは、恵にとっても嬉しいことだろうから。

コンチェルトを着ていた衣装とは違い、袖の部分が少しあるドレスで、
アンダーバスト部分に黒いリボンが一本入る。
スカート部は、パニエなどは身につけていないらしく、シンプルにすそが拡がっていた。
背中は大きく開いていて、背中の真ん中から腰にかけて同色の小さな花のモチーフが咲き乱れる。

ピアノを前に座る恵の姿を遠目から見て、駆け寄って抱きしめたい衝動に襲われる。
けど、それはできるわけがない。

「モンモンとすんなよ。千秋。」
「なっ!してねぇよ!」
「けど、のだめって舞台に乗ると化けますわよね?普段はノーメイクに近いから、余計映えるって言うか。」

普段は確かにノーメイク。
こんだけ、週刊誌だとかテレビでも取り上げられたにも関わらず、
何も変装もせず街中を歩いても平気なのだ。
本人曰く「うれしいような悲しいような?」と言っていた。

「確かにな。」
「おっ、ノロケか?やめろやめろ誰も食わねぇぞ。」
「うるせ!」

そうこうしているうちに、客席側のライトが落ちる。
変わりに舞台上のライトの明かりが強くなった。
その中に居る、黒いピアノを前に座る白い衣装を纏った恵。
光輝く舞台に佇む恵をただ俺は見つめていた。







自分が浴びるライトが強くなった。
緞帳があがる・・・。

『緞帳があがる手前でピアノに手を置いて会場側に立って。お辞儀してからもう一度座ってね。』

征子ママに言われた通り、片手をピアノに置き会場へ向かって立ち上がった。

拍手が鳴り響く音が聞こえ、ゆっくりと緞帳が上がっていった。

のだめの姿があるのを見た客席から盛大な拍手が送られる。

それに向かって、ただ聞いてくださいねという気持ちを込めてお辞儀をして椅子に腰をかけた。

『清良さんは、あとから壇上へ昇るから、そのまま彼女が上がってくるのを待って』

そう思って、のだめが入ってきた舞台袖とは反対側をピアノ越しに見る。
その前に・・・。
客席側に居る人を見つめた。

壇上から客席左側の出入り口付近に立つ見覚えのあるシルエットの人。
パープルのドレスを身に着けた・・・

清良さんが立っていた。




頭がパニックになる。
なんで、そこに立ってんですか?
演奏するんでしょ?

あからさまにパニックだと口をパクパクさせるのだめに向かって清良はニコヤカに手を振っている。

その次の瞬間だった。会場がどよめいた。



壇上に上ってきたのは、

「・・・し・・・真一・・・くん?」

黒字にシャドーストライプ入る生地のロングタキシードを身に着けた真一が壇上へ昇ったのだ。
しかもその手にはヴァイオリンを持っていた。

「な、何で・・・」

会場のどよめきは収拾しない。
ヴァイオリンとピアノの二重奏と聞いて、誰もが三木と野田のヴァイオリンソナタを聴けると思っていたのだ。
しかし、今目の前にしている壇上には、野田と指揮者である千秋真一。
しかも彼の手にはヴァイオリンが握られているのだ。

ヴァイオリンを持った真一がピアノの横に到着すると、会場へ向かってお辞儀をした。
それを見た客たちは、とりあえず拍手を送った。
一体何が始まるのか?という戸惑いも込めて。



壇上へあがり、客が吃驚しているのがわかった。
そりゃそうだろ。ヴァイオリニストでもない指揮者が壇上へ上がってきたんだから。
恵も会場の人たちと同様に、目を開いたまま瞬き忘れて驚いたまま固まってるし。

俺はそのままピアノに近づいて歩き、横へ着いた時、会場へ向かってお辞儀をした。
戸惑うように鳴り響く拍手を受ける。

アスコットタイにロングタキシード。
こんなはずじゃなかったのに・・・。
黒木君に連れられて入った控え室で、峰と真澄により強制着替えをさせられた。
指揮の時に来てた燕尾服で良いかと思ってたのに。

『何で、俺の衣装が用意されてんだ!』
『こっちは、作戦Bなんだよ。』
『なんだその作戦Bって!』
『お前の母ちゃんからの依頼なんだよ☆』
『はぁ?母さんから?』
『そうですわ。というわけで諦めて着替えてください!さぁ!!』

嬉々として俺の服を脱がそうとする真澄に恐怖を覚えた俺は、

『自分で着替える!や、やめろ!触るな!おい、峰!真澄を抑えろ!!』
『ああん、お手伝い致しますのに・・・。』
『結構だ!』
『ほらほら、真澄ちゃん。脅しはそのぐらいで。じゃ、これに着替えてくれよ千秋☆』

最後、黒木君には『お気の毒様』と言われて、着替えに入った。

『これ、のだめの母ちゃんが作ったらしいから。』
『えっ?』
『これも夢の一部らしいですわよ!』

そんな話聞いてねぇ!!


その叫びも虚しく響くだけ。
壇上にロングコートを羽織った俺は、ただ恵を見つめた。

「なん、何で?」
「ほら、ちゃんと椅子に座れ。」
「だから、何で?」
「最初から、このつもりだった。」
「へ?」
「客席を待たせるわけにはいかない。」

演奏するんだ。
そういうと、恵は戸惑った表情を、ピアニストの顔へと変える。
こくんと頷くと、椅子に座り直し演奏体勢を取った。

それを確認した俺も、ヴァイオリンを構える。

アインザッツを送り演奏を開始させた。



エドワード・エルガー  ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 作品82 第一楽章

曲冒頭から、ヴァイオリンの強奏から入る。
一拍遅れて入るピアノの旋律も強奏で、力強く合奏される。
ヴァイオリンの強く哀愁ある旋律が奏でられ、それに呼応するように、ピアノの音が鳴り響く。

愛妻家として知られる、エドワード・エルガー。
第一次戦争時、精神的にも肉体的にも大きな影響を受け、一時的に作曲活動を休止しています。
その作曲意欲を取り戻したのが1917年。
人里離れた森の山荘へ夏の間滞在するようになってからであります。

その1918年~19年にかけて、最後の作曲活動を炎を燃やしています。
その時創作されたのが、
 『弦楽四重奏曲 作品83』
 『ピアノ五重奏曲 作品84』
 『チェロ協奏曲 作品85』

そして、今回の曲『ヴァイオリンソナタ 作品82』の4曲であった。
一番最初の曲である、この曲について愛妻・アリスは次のように日記に書き残している。
「エドワードは、素晴らしい新作に取り掛かっている。これまでの曲とはまったく違う。・・・これは森の音楽。とらえどころがなく、とても繊細。」

なぜ、最後なのか?
それは、この4曲を作曲した後の1920年。
愛妻アリスを亡くしているからである。
その後も作曲活動は続けられたが、あの時期の4曲のような重要な作品が創作されることはなかったそうです。

エルガーといえば、愛の挨拶など、情緒豊かな愛を奏でる音楽などが有名であるが、この曲はまったく違う。
ややテンポが早めのこの曲は、古典的で保守的な作曲を続けていたエルガーが作曲したとは思えない作品となっている。
どちらかといえば、古典的でロマンティックに作曲していたブラームスのように、作品を作曲しています。






始まった演奏に、客席が静まり返るのを肌で感じた。















はい、ネタばらしです。

どうでしたでしょうか?

予想通りの方もいれば、外れてしまった方もいるかもしれませぬ。

外れてしまった方は申し訳ありません。

楽しんでいただけたなら光栄です。

クレームでも、なんでも引き取ります。

コメントよろしくお願いします。

では、お付き合いありがとうございました。

次の更新を楽しみにお待ち下さいvv

拍手[18回]

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嬉しい誤算
ぅわ~~~ 完全にやられました!!
嬉しいサプライズですvvv
読みが甘かったですね 
てか あたしが素直なだけ(自分でいっちゃった)
サロン・ド・ヨウコ 素晴らしいですねw
作戦AB グフフ
まだ 実行中vvv楽しみです!
ドラ 2009/11/09(Mon)21:54:33 編集
Re:嬉しい誤算
こんばんわ。
コメント毎度ありがとうゴザイマスvv
うれしい誤算といって頂けてホッとしております。
作戦A/Bまだまだありますよ(笑)
引き続きお楽しみ&お付き合いのほどよろしくお願いします。
のんのん  【2009/11/10 23:42】
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