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汚部屋公開に引き続き、
通らねばならない道ですよvv
お楽しみに!
では、続きからドウゾvv
12.
結局掃除が終わってみれば、ベットの上から掃除機が出てくるわ、わけの分からない物が掘り出された。
そのほとんどは俺が片付けたと言って過言ではないだろう。
「ほわぁ~、この部屋こんなに広かったんデスねぇ~。」
「・・・ふざけんな。はぁ~、疲れた。」
部屋片付けたあと、俺はシャワーを浴びに行き、掃除の時の汚れを落とした。
その間、のだめには見つけ出した高1の頃の教科書から問題を指定して解かせておいた。
それも終わったのだろう。
廊下から自分の部屋を空けてそう呟くのだめに小言が出るのはしょうがないだろう。
「できたのか?」
「・・何とか?」
「また疑問系・・・。まぁいいや、見せて。」
そう言ってのだめに近づくと、何か
「・・・くさい。」
「えっ?」
「おまえの頭くさい。」
俺の部屋には無い匂いがして気づいた。
のだめから放たれる匂いだ。
「え~っ、そですか?4日前に洗ったのに。」
「なっ!4日前?!」
「ハイ~、お風呂は1日おき、シャンプーは4日おき!」
もう、俺の理解の範疇を超えていく。
「こう見ても結構キレイ好きでしょう?ウキュッ!」
結局有無を言わせずのだめを連行し、俺は頭を洗いに行き、その日は結局勉強という勉強はできずに終わっていく。
「ぎゃぁぁぁぁ~!」
「見たまんまじゃねぇか!何がキレイ好きだ!」
「ぎゃ~~~~!」
* * * *
翌日も、学校から帰ってきて食事を済ませると部屋へ戻る。
そうこうしていると7時を迎えて、コンコンというノックともにのだめが顔を覗かせた。
「今日も、よろしくお願いシマス。」
「ああ、こないだここまで出来たから、今日はここからな。」
そう言って、課題のページを開いてのだめに渡す。
それを受け取ったのだめは、一心不乱に問題を解き始める。
「先生・・・。ココわかんないデス。」
「あ、ああ。」
普段家に居る間は、基本的『真一様』と呼ばれる。
けど、この部屋で勉強を教えている間だけは、のだめの中で俺は『先生』になるらしい。
まぁ、どちらも本当だし、当たり前なんだが。
こう、意識して使い分けている訳ではないんだろうが、ドキドキしてしまう俺がいる。
「ここは、この数式使う。んで、ここに代入すれば。」
「あっ、そか。ワカリマシタ。」
カリカリと数式を書き上げるのだめの手元に目を向ける。
難なく音のとりにくいところまで弾き切る大きな手。
ピアニスト向きの手だ。
問題に目を向けると、解き方はホントに分かっているようできちんとした解が書かれている。
「できたっ!はぅ~、のだめすごいですねぇ~。」
「これぐらいできて当たり前なんだが・・・。」
「ぎゃぼぅ、ですよねぇ~・・・。」
犬のように耳が生えてたら、きっと見るからに垂れているだろうな耳。
そう思ったら、苦笑がもれた。
昨日も髪を洗ったあと、ドライヤーで乾かしてやるときも、犬だと思った。
そういうとのだめは気持ち良さそうに顔を緩ませて、犬って言われたのは初めて、と笑った。
苦笑が漏れてしまったのが心外だったらしく、のだめはブゥーッと膨れる。
俺は、その頭をポンポンと手を弾ませる。
「なんだか、子供扱い・・・。」
「子供だろお前。」
でも、頭ポンポンは意外と嬉しかったみたいだ。
照れて顔をそらしてはいるが、耳が赤い。
こういう所は、まだまだ子供か。
「あっ、ちょっと動くな。」
「ギャボ?」
「髪食ってる・・・。」
口の端に咥えられた髪をスッと外してやる。
その時だった。
「あらっ、お邪魔かしら?」
「母さん!」「征子様?」
「あらあら、息もピッタリ。」
紅茶のポットとカップを載せたトレイを持った母さんが部屋の戸口に立っていた。
「お紅茶いかが?」なんて言いながら入ってきて、テーブルの上にセッティングしていく。
「あっ、征子様。私がやりますから。」
「いいのよ、のだめちゃんは今、メイドさんじゃなくて、生徒さんなんですから。」
「うきゅ、でも・・・。」
「ほらっ、先生。勉強の続きは?」
「・・・なら、この問題終わったら、少し休憩にしよう。」
「・・・わかりました。」
そうして、カリカリと問題を解き始める。
俺は、母さんの方へ振り向くと、意味深の顔をした母さんがソファーへ座っている。
なんだその顔・・・。
* * * *
部屋にやってきた母さんは、案の定爆弾を投下していきやがった。
「ってことで、よろしくね、真一。」
「はぁ?ふざけんな!何で勝手に決めてんだ!」
「あら、だって今あなた三善の家にお世話になってるのよ?」
「だからそれがどうした!」
「その三善の家にとって大切な会食に参加して、少しは貢献しようという心持はないわけ?」
「な、なんだそれ・・・!」
まぁ、確かに家に置いてくれる三善の家には感謝してるさ。
けど、当初の予定なら俺は母さんが管理してる別のマンションに入る予定だったのに、それをなくしたのは母さんだ。
「それに、大切な生徒が困ってるのよ~。」
「それだ!なんでその会食にのだめも行くんだよ。」
「ご指名受けちゃってるのよ~。前に言ったでしょ?人気者なんだってのだめちゃん。」
のだめは俺と母さんの会話をハラハラした顔をして見守っている。
確かに、人気があるのはここのところ観察していて分かっている。
「で、なんで俺がその、コイツの相手として出なきゃなんだよ!」
「会食相手の息子さんに熱心に気に入られちゃっててねぇ、ちょっとね。」
困ってるのよ。と母さんは苦笑した。
どうやら、放蕩孫息子でそんな奴に気に入られたのだめは毎回逃げ回っているらしい。
できれば、行きたくないのだが、会長には懇意にしてもらっているので断り切れない。
「あ、あのっ・・・。ごめんなさい!」
「えっ?のだめ?」
「のだめちゃん?」
「あの、自分で何とかしますし。これまでも何とかしてきたし何とかナリマス!だから・・」
「ちょ、ちょっとまて。」
恐縮しまくった挙句、勝手に話を畳もうとするのだめを一先ず止める。
それでも何とかしますからと話すのだめをいつの間にか必死に止めていた。
そして、母さんの方へ向くと、ニヤリといやな笑い方をしてる。
「あらっ、必死に止めたわねぇ~。まっ、商談成立ってことでいいかしら?」
「え、あ、あの、征子様?」
「・・・わかったよ。」
「あの、真一様?」
してやられた感たっぷりだ。
他意はないものの、必死に止めている自分が居た。
なにか嫌な気がしたのだ。
俺が知らないところで、のだめが傷つくかもしれない・・・。
い、いやっ違う!断じて違う!
これは人助けだ!生徒を守る教師としての行動だ!
必死に自分の行動に、自分が納得いく理由を付けて頭を整理する。
のだめはいまだに、アワアワ俺と母さんの双方を見比べる。
そののだめへと向いて、明日よろしくと声をかけた。
ってことで、次回は会食の回となりますかね?
お楽しみにお待ち下さいvv
楽しんでいただけているみたいで嬉しいです(涙)!
次回は、オリキャラ登場ですよ~。
引き続きお付き合いよろしくお願いします!!