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の/だ/め/カ/ン/タ/ー/ビ/レ、他の二次創作・二次小説の館です。 ご不快な方、ご理解頂けない方は、ご遠慮下さい。 かなりな、ムラッ気がありますので、更新はまちまちです・・・(爆)
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はい、更新です。

サクサク近頃かけなくて、悶々としています・・・。

会社に居ても、少し頭が暇になれば、

頭の中で、のだめに真一君に、黒木くん・ターニャたちがギャーギャー騒ぎ始めてしまって、

なんだか、落ち着かない1週間です。

本誌の方は、お休みを挟んだりとしているみたいなので、

できれば、この間にこの「記憶の~」を終わらせたいと思っていますが・・・。

他のss(こんどはパロ物ですが)も、作成中なので、そちらもUPしたいし・・・。

同時進行だとちょっと大変なので、今はパソコン内にとどめていますが・・・。

色々考えてはいますので、楽しみに待っていただけるとうれしいです。

では、記憶の~の更新です。

続きからドウゾvv



21.眠れる森の美女

パーーーーーッ、キキィーーーーー、ガシャーーーーン!!
・・・うわーーーーん!!

聞こえてきたのは、軽自動車かバイク系の警告音。
その後に、何かがぶつかる音。そして、男の子の泣き声。

「なんだ?」
「事故か?」

アンコールを前に恵ちゃんが部屋を出て行った直ぐ後に、
さっきの音が会場内に響いた。
会場の中の人たちが少しザワザワと騒ぎ始める。

「なんだろ、ヤス。」
「事故かな?僕見てくるよ。」

そう言って、僕はターニャの肩にポンポンと触れた後、廊下へ出た。
未だに続く、男の子の声と野次馬がだいぶ集まっているみたいで、
人の騒がしい声が聞こえる。

裏庭に面するドアが目の前にあったので、僕はそこから出てみた。
そして、自分の前に広がる光景に身体が固まった。

バイクが横倒しに倒れ、ライダーらしき人物が道路に横たわってうめき声を上げている。
突き飛ばされた形で、地面に転んだ男の子は泣き続ける。
そして、その男の子の少し脇に、見覚えのある洋服を着た人が倒れていた。



「誰か!救急車呼んで!!」

会場内に慌てて戻った僕は、そう叫んでいた。
みんなの視線を集めてしまっていたが、そんなのは全然気にならなかった。

「どうしたのヤス?」
「ターニャ!とりあえず来て!ユンロン!救急車呼んで!」
「何だよ?どうしたの黒木?」

慌ててただただ叫ぶ僕にユンロンは至極まじめにどうしたのかを聞いてきていた。
それに対して僕は、

「恵ちゃんが・・・、恵ちゃんが事故に遭ってる!!」

だから、早く頼むっていうのは言葉にならなかったようだ。
僕はそのまま、ターニャの手を掴むと恵ちゃんの元へ走り出していた。



警告音とともに、ヘッドライトに包まれた瞬間。
走馬灯のように、色々な人たちの顔が過ぎ去っていった。

ヨーコに辰夫、よっくん、真澄ちゃん、峰くん、Sオケのみんな、R☆Sの人たち。
ターニャに、フランク、ユンロン、アンナ、ポール、マルレオケの人たち。
ミルヒー、・・・そして真一くん。

真一を思い出した頃、腰と腕に激痛が走った。
必死に回避しようと動いたが、結局サイドミラーに引っかかっていた。
そして、腰を強打する形で倒れる。腕にはサイドミラーが当たった時の衝撃痛が走る。

「・・・いたぁーーーいぃ・・・」

そう声を出しながら、身体を丸めた。
腕、そしてお腹を抱えるようにうずくまる。

そのときだった。

「のだめ!ちょっと、大丈夫!のだめ!!」
「恵ちゃん!」

ターニャに、・・・黒木くん?
誰かに話しかけれらたのは分かった。
けれど、痛みが増してくるお腹をただただ庇う様にうめくしか出来なかった。

どうか、どうか、お願いです。

「・・・この子だけは・・・タスケテ・・・。」

それだけ口にしたあと、世界はブラックアウトしていった。



ヤスに連れられて外に出てみると、のだめが道路に倒れていた。

なんでこんなことに・・・。

必死にのだめに声をかけていた。

「のだめ!ちょっと大丈夫!のだめ!!」
「恵ちゃん!」

ヤスも必死にのだめに声を掛けていた。

腕からは血が出ていた。
けれど、その腕を庇うようにではなく、のだめはお腹を庇うようにうずくまっていた。
そして、小さな、本当に小さな声で囁いた。

「・・・この子だけは・・・タスケテ・・・」

そう言って意識を失ったのだめに、ヤスは変わらず声を掛けて意識を戻そうとしている。

のだめなんて言った?
お腹を擦りながら、助けてって言った?この子を?
そこから、すぐに数ヶ月前にのだめと交わした会話を思い出した。
そして、納得した。

なんで、あんたは黙ってたのよ!

サイレンの音が近づいてくるのがわかった。
渋滞の中、縫うように近づいてくる救急車のパトランプを見ながら、私は携帯を手にしていた。




あと少しで、会場というところで握り締めていた携帯に着信が入った。
画面を見ると「ターニャ」となっていた。

「Oui?」
「千秋!今何処!」

サイレンの音が携帯を宛てていない方の耳にも届き、そして携帯内の雑音として同じサイレン音が響いていた。

「会場の近くだけど?」
「今すぐ、裏道の方に来て!!」

用件だけをのべたターニャは、一方的に通話を切ってきた。
先ほどのサイレンは裏道の方から聞こえてきている。
ということは、その場にターニャがいるんだろうということはわかった。
なんで救急車?という疑問を抱きながら、俺はただ人ごみを掻き分けて走り出していた。


裏道に出てみると益々野次馬などで人ごみの密度が増していた。
その中を俺はすみません、通ります。といいながら歩いていく。
そして、目線の先にターニャと、その横に黒木くんを見つけていた。
黒木くんは駆けつけていた救急隊員へ、何かを話している。

そして、彼らに近づこうと再度隣にいる人にすみませんと声をかけながら歩き出そうとした瞬間・・・。
道路にうずくまる人物を目にした。


そこには・・・。
そこに横たわっていたのは・・・。

会いたくて、抱きしめたくて、謝りたくて、たくさん話をしたかった・・・、あいつが倒れていた。

「のだめ!!!」

俺は叫んでいた。そして、さらにスピードを上げてのだめの近くへ走りだしていた。



「千秋!遅い!」
「何でこんな・・・こんなことに?」
「あの男の子助けたみたいなの。」

のだめの近くにたどり着く。
のだめの腕からは血が流れ、意識は無くなっていた。
救急隊員が応急処置を施していた。

近くにいたターニャに声をかけると、どうやら道の反対側で母親らしき人物に抱きしめられたまま泣き続ける男の子が目に入った。
この子を助けるために車道へ出たのか・・・。

意識の無いのだめを救急隊員たちはストレッチャーに乗せ、救急車へ載せようとしていた。

「この方のお名前は?」
「野田恵です。」
「年齢は?」
「何歳だっけ?のだめ?」

「27歳」
「血液型は?」
「B型」
「何か疾患とか持病持ってますか?」
「特には・・・」

俺はスラスラと答えていた。
最後に疾患持病があるか聞かれたが、特に聞いたことがなかった。
けれど、ターニャが叫んでいた。

「・・・妊娠してるんです。この子!」
「何ヶ月ですか?」
「おそらく3ヶ月目ぐらいかと・・・。」
「わかりました。救命救急センターへ向かいます。どなたか介添にお乗りください。」

ちょっと待て、何の話だ?
俺の思考回路は、ぴたりと停まっていた。
ターニャに「早く乗って!」と促されるまま、救急車に乗り込む。
「あとのことは僕にまかせて!」という黒木くんの声が聞こえてきたが内容は全く頭に入らなかった。

「・・・ターニャ、さっきのって・・・」
「のだめ、数ヶ月前に体調悪いって言ってたのよ。その時どうみても妊娠の兆候が見れたから、のだめに妊娠検査薬を渡したわ。」
「検査薬?」
「ええ、結果はあとで教えてくれればいいって言っておいたんだけど。黙ってるなんて・・・。」
「それって、いつ頃?」
「・・・・・・・・・。あっ・・・、はぁ~、のだめのバカ・・・。」

体調が悪い?妊娠の兆候?妊娠検査薬?
俺の頭の中は疑問符でいっぱいだった。
盛大なため息をついた後、

「ちょうど、千秋が記憶をなくした頃よ。きっと妊娠しているのわかったの・・・。」

『のだめ報告があります!』
『良い方?悪い方?』
『ん~~、どっちでしょう?』

記憶をなくすきっかけになった事故の午前中あいつと交わした電話の内容がフッと思い出していた。

そうだ、報告があるって・・・。


その報告が、「妊娠した」という事を、やっと今、俺は知った。


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無題
こんばんは。始めまして。
展開が一気に流れ始めたところで21話が終わって、続きがとても気になります。
記憶の~は長編なので、1話から何度か読み返していますが、何度読んでも切ない話ですね。
22話以降も楽しみにしています。
mina 2009/09/03(Thu)02:47:45 編集
Re:無題
コメントありがとうございます。
楽しんでいただけているみたいで嬉しいです。
やっとこさ、動き出してますよ。
このまま佳境までノンストップで行ける様、ガンバリマス!
引き続きお付き合いのほど、よろしくお願いしますvv
のんのん  【2009/09/03 23:10】
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